遊びたっぷり
「今日は何して遊ぼうかな?」
「○○ちゃんおそと行こー!」
「昨日の続きしよっと♪」
子どもの自発的な遊びの時間をたっぷり取っています。一般的には「自由遊び」と言われているかも知れませんが、当園では「自主活動」と呼んでいます。先生は子どもたちと一緒に遊んだり遠目に観察しながら、個々の子どもの理解に努め、必要に応じてタイミング良く関わるようにして子どもたちの育ちをサポートします。
まずはしたい!やりたい!を引き出してから
先生「さぁ、今日は○○しますよ」
子どもたち「はぁーい!」
先生「では準備しておいた材料を配りますね」
このように進めると速やかに活動に入っていけるでしょう。
でも例えば当園ではなるべく次のような導入方法を取り入れています。
先生「・・・」黙々と何かを準備している
子ども「あれ、先生何してるの?」
先生「これ? これはねぇ、見ててね」
子ども「うん」
先生「こーして、こーして」
興味を持った他の子どもたち「なに?」「なんだ?」と集まってくる
先生「こーすると、ほらっ!」
子どもたち「わー! すごい!」
先生「おもしろいでしょ?」
子どもたち「せんせーぼくもやりたい!」「わたしもー!」
先生「うーん、ちょっと難しいかも?」
子どもたち「大丈夫!」「やりたいやりたい!」
先生「よし、じゃあみんなでやろう!」
子どもたち「やったーっ!」
少々まわりくどい導入方法ですが、子どもたちの意欲や集中力がまったく異なってきます。実際の活動内容は大差なくても、子どもたちがその活動に夢中になれればなれるほど、子どもの育ちの伸びがひと伸びもふた伸びも違ってきます。子どもたち自身の「したい!」「やりたい!」という強い欲求の後押しを受けてぐいっと育つのです。
これはあくまでほんの一例に過ぎませんが、いかにしてうまく子どもたちの気持ちをつかむのか、先生たちの腕の見せ所です。
自分で考え、選択できる機会をより多く
言われたことはしっかり出来るのに、自由に選択できる状況になると戸惑ってしまう、そのような子どもが増えていると聞きます。
当園では、例えばある製作に3色の色紙が必要な場合、あえてもっと多くの色を用意して自分の使いたい色を自ら考え選ぶ、などといった機会を、できるだけ多く取り入れるようにしています。
フレキシブルな活動内容や時間配分
遊び中心の保育といっても、先生は毎日の保育計画・目標をしっかりとたてています。しかし先生の思惑どおりにいくとは限りません。もし想定とは違った方向へ活動が発展していった場合、子どもたちの育ちにつながる流れであれば無理に方向を戻さないことがあります。
例えば、子どもたち個々の表現力を伸ばすことをねらいにした粘土遊びをしていたところ、子どもたちがとても良い雰囲気で協力し合いながら合作を作り始め、その様子から、本来のねらいは後日改めて計画し直すことにして、子どもたちの調和・協調性を重視した援助に切り替える、といったことがあります。
また、活動が非常に盛り上がり、昼食の時間が近づいてもまだ子どもたちが意欲的に取り組んでいたなら、その活動を心ゆくまで満喫できるように昼食を少し遅らせたりします。逆に思いのほか早めに収束しそうなときは、無理に引き延ばさずに早めに昼食をとり、午後の活動を充実させる方向にシフトする、といったこともしています。
絵本がいっぱいあふれてる
「今度は何借りようかな?」
「あーっ! おもしろそうなのみーつけたっ!」
「わたしまたこれ借りるー!」
「今日はパパとママ、どっちに読んでもらおう?」
「わたしは弟の○○くんに読んであげるんだぁ♪」
各クラスに備えられた絵本とは別に、当園には図書室があり「なかよしとしょかん」として親しまれています。3,000冊以上の絵本が並んでいて、子どもたちは毎週のように絵本を借りて帰ります。
また、図書室の絵本は一般への貸し出しも行っています。